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不動産投資で利益を出すために、利回りについて知ろう!

どんな投資においても、投資額に対して、できるだけ大きな利益を得たいと思うのは、当然です。
もちろん、不動産投資においても同じです。不動産投資についての説明や各会社のHPなどを見ていると、「利回りが高い」「利回りがよい」などと書かれているのを見ることがあります。
不動産投資における利回りと、一般的な利回りとは違うのでしょうか?不動産投資における利回りとはどういうことを言うのでしょうか?効率的な不動産投資をする際に、利回りについてはどのように考えればいいのでしょうか?

ここでは、不動産投資に関わる利回りについて、詳しくご説明します。

利回りの種類と計算方法

そもそも、利回りとは、運用資金に対する1年あたりの利益の割合のことです。

不動産利回りと一般的な利回りは異なります。ここでは、不動産投資における利回りの種類とその計算方法についてご説明します。それぞれの特徴を知ることによって、数字のトリックにはまらないようにしましょう。

【想定利回り】

文字通り、最初に想定した利回りのことです。
空き室がなく、すべての部屋が入居している満室状態だと仮定した利回りです。

(計算式)

(不動産投資で得られる全収入)÷(物件価格)×100

(例)

1室5万円の部屋20室のマンションを1億円で取得した場合の想定利回りは、

(5万×20室×12か月)÷1億円×100=12%

【表面利回り】

表面利回りとは、経費(管理費、税金など)を含まず計算しますが、空室状況は反映させます。

(計算式)

(現在の不動産投資で得ている全収入)÷物件価格×100

(例)

先ほどと同じマンションですが、月平均3室の空き室があった場合の表面利回りは、

(5万×17室×12か月)÷1億円×100=10.2%

【実質利回り】

実質利回りとは、表面利回りに経費を計上した利回りのことです。中古物件などで、修繕費、リフォーム代などがかかると、利回りが下がります。実質利回りでは、経費を差し引いているので、実際の運用利回りがわかります。

(計算式)
(現在の不動産投資で得ている全収入-経費)÷物件価格×100

(例)
先ほどと同じマンション、同じ空室率で、リフォーム代他に3
00万円かかった場合の実質利回りは、

(5万×17室×12か月-300万)÷1億円×100=7.2%

これだけは知ってほしい!利回りの知識

日本全国のエリア別の利回りの平均相場については、後述していますが、エリア別の利回りの平均さえあれば、OKと言えるのでしょうか?不動産投資の利回りは、家賃が入るという前提で計算されていますが、極端な話、空き室率100%、入居率0%という場合も考えておく必要があります。

先ほどの1億円で取得したマンションの利回りが5%と考えてみましょう。1年間の家賃収入は、500万円になります。1億円について、金利2%で全額融資、返済期間35年とする場合、1年の返済額は、約400万円になります。ローン返済に加えて、管理を管理会社に委託した場合は、管理費などが発生します。また、修繕費などの積み立ても必要になります。

つまり、「これだけは欲しい!利回り」とは、一般的な利回りより1~2%程度高い利回りになります。そのような物件なら、一安心です。

【理想的な利回り】

ワンルームマンション(区分マンション)新築で5%程度 中古なら8%程度
アパート1棟新築で8%程度 中古なら10%程度
戸建て新築で10%程度 中古なら18%程度

もちろん、その他のいろいろな条件等によっても異なりますが、上
記の数字を目安にして選ぶとよいのではないでしょうか。

エリア別平均利回り

地域による利回りの差も若干ありますので、あなたが投資したいエリアの数字をご確認ください。

【東京・城南地区(目黒区・世田谷区)】ワンルーム:4.4%、ファミリー向け:4.4%

【東京・城東地区(墨田区・江東区)】ワンルーム:4.4%、ファミリー向け:4.8%

【札幌】ワンルーム:5.6%、ファミリー向け:5.7%

【仙台】ワンルーム:5.6%、ファミリー向け:5.8%

【さいたま】ワンルーム:5.4%、ファミリー向け:5.5%

【千葉】ワンルーム:5.3%、ファミリー向け:5.5%

【横浜】ワンルーム:5.1%、ファミリー向け:5.3%

【名古屋】ワンルーム:5.1%、ファミリー向け:5.3%

【京都】ワンルーム:5.3%、ファミリー向け:5.3%

【大阪】ワンルーム:5.0%、ファミリー向け:5.1%

【神戸】ワンルーム:5.3%、ファミリー向け:5.3%

【広島】ワンルーム:5.8%、ファミリー向け:6.1%

【福岡】ワンルーム:5.3%、ファミリー向け:5.4%

「それほどの差はない」と考えるのか、「こんなに差があるのか」と考えるのかは、考え方の違いですが、不動産投資は、もとになる数字が非常に大きいので、ほんの少しの差が大きな差になります。

また、地価との関連で、都市部のような地価が高いエリアは、少なくとも5%前後はほしいところです。エリア別の利回り相場をまとめましたが、全国展開している会社や、その地方に足場を置いて強みを持っている会社などがあります。どちらを選ぶかは、しっかり会社の方針などを聞いて選ぶといいでしょう。

利回りから物件を見るときに、気をつけるべきポイント

利回りの数字が高ければ高いほど、収益が上がり、返済計画にも余裕が出ます。だから、利回りが高い物件を選ぶことはとても重要ですが、そこには見落としてはいけないポイントもあります。順番にご説明します。

中古の1棟物件で気をつけるべきポイントは?

中古の1棟物件で想定利回りが高くても、空き室リスクというものが常にありますので、空き室を考慮した表面利回りも必ずチェックしましょう。空き室を考慮した表面利回りが悪くても、満室にさえなればいいのだからと見切り発車してしまいがちですが、物件になにか原因があり表面利回りが下がっていることも考えられますから、そこはしっかり確認すべきポイントです。

もし、何かトラブルが原因で表面利回りが悪い場合は、さらに下回るリスクもありますから、特に中古の1棟物件については要注意です。

実質利回りで投資物件を選ぼう!

家賃収入だけで見ると、利回りが満足できる数字になっている場合でも、さまざまな支出を計上すると、利回りがガクンと落ちる、あるいは利益が出ない場合もありますから、想定できる支出を考えたうえで判断しましょう。

不動産投資に必要な経費には、以下のものがあります。

税金、損害保険料、司法書士や税理士への報酬、減価償却費、金利を
含むローンの返済、管理会社に支払う管理料、修繕費、修繕積立金、事業経費など。

これらの支出の中には、修繕費のようにかかった時だけ一時的に必要なものと、
継続して必要なものがあります。支出を反映した実質利回りを必ずチェックしましょう。

高利回りだからと言って飛びつかない!

つい、高利回りの物件を見ると飛びつきたくなりますが、なぜ、そんなに高利回りなのかをチェックすることが大切です。高利回りということは、売却価格が他に比べて安いということですが、なぜ、安いのか要チェックです。安くなる要因としては、立地がよくない、築年数、事故物件、耐震性、入居者が一つの企業、大学などに依存などが考えられます。こういう物件は、売却しにくいということも考えておきましょう。

まとめ

不動産投資を考えるときに、必ず考慮しなければならないのが利回りです。
3種類の利回りの違いを知り、物件を選ぶ際の参考になさってください。
しっかり利回りを見極めて、高収益を目指しましょう。