日々の給料の他に副収入を得る方法を考えたい、老後資金をしっかり準備したいと
考えている人たちの間で、不動産投資は、一つの選択肢としての地歩を固めています。
ところが、不動産投資には、なにか難しい専門性があるのではないかと、二の足を踏む人もいます。
たしかに、不動産投資とは、誰にでもお手軽に始められる投資ではありませんが、運次第というギャンブル性のある投資とは一線を画しています。きちんと、不動産投資について学べば、怖がることはありません。
不動産投資の成否は、家賃収入をどのように増やすかにかかっています。
この記事ではその方法とリスク回避の方法をご説明します
安定した家賃収入を目指せ!
不動産投資、特にワンルーム投資やアパート投資の場合、初期投資の額をどのぐらいで回収できるかということが成功のキーポイントとなります。早ければ早いほど、その後の家賃収入は、そのまま不労所得になります。
実際には、どれぐらいで投資費用を回収できるのか、計算してみましょう。
1億円でアパートを購入し、1ヶ月の家賃収入が100万円の場合、
100か月で初期投資額を回収できることになります。
しかし、途中には空き室が出て、家賃が計画通り入らないとか、
リフォームや修繕費用がかかるうえに、借入金の利子なども
支払わなければならないので、投資額をすべて
回収するには100か月以上かかることになります。
つまり、どれだけ早く投資費用を回収できるかどうかは、
毎月、どれだけの家賃収入が得られるかにかかっています。
投資費用を回収すれば、それ以降は、家賃がすべて
不労所得になるわけですから、安心できます。
このように、不動産投資の場合、家賃収入が長期にわたり安定するか、
とても大きなキーポイントになることがご理解いただけたと思います。
次項以降では、家賃を増やすための方法、
家賃を下げるリスクの軽減方法などをご説明しますので、
ぜひ、しっかりお読みいただき、家賃収入安定の道を探ってください。
安い物件には注意が必要
先ほども書きましたが、不動産投資というと、なにか専門性の高い難しいものと
敬遠される方もいますが、基本さえきちんと押さえれば、恐れるに足りない投資と言えます。
しかし、逆に、誰でもお手軽に始められる投資というわけでもありません。
不動産投資物件を買ったらおしまいというのではなく、不動産投資物件を
買う段階からの周到なリサーチが必要です。
誰でも、初期投資の費用は、できるだけ安く抑えたいと考えるのは当たり前です。
しかし、不動産投資物件の場合、「安い掘り出し物です」と言われても飛びつくわけにはいきません。
というのは、不動産投資物件は、家賃を生む商品だからです。
安い物件のせいで、家賃も低くしか設定できなかったら、家賃収入増を
図るというポイントからずれてしまいます。
さらに、安い物件の場合、入居者を募集する前に、リフォームや
修繕などに費用がかかり、却って高くついたということもよく聞く話です。
「安物買いの銭失い」とはよく言ったものです。少々高くても、高い家賃設定ができ、人気がある物件なら、かえって早くに投資費用が回収できます。
まさに、「損して得取れ」です。
安い物件には、安くなる理由があります。どういう理由があるか考えてみましょう。
• 間取り
• 築年数
• 立地
などが考えられます。
築年数は、建てられてからの年数です。
築年数が長いものは、どうしても耐震性など災害時のリスクが高まります。
また、見た目も古臭くなり、高い家賃設定が難しくなります。
間取りには、その時に応じた流行り、トレンドというものがあります。
今なら、フローリングの部屋が人気で、和室の間取りはどうしても人気がありません。
また、駅など公共交通機関の利便性も、家賃設定の上では大きなウエイトを占めています。
このように、古い物件では、家賃を高く設定できるファクターが少なく、家賃を下げざるを得ない要因ばかりが目につきます。これでは、最初から、家賃収入アップは望み薄となります。
入居率アップのためのキーポイント
不動産投の成否は、家賃収入をアップすることがカギであると、
何度もしつこく説明させていただいています。
家賃収入アップを図るためには、高い家賃設定ができる物件であることも大切ですが、
いかに部屋が埋まっているかも重要なポイントです。
具体的に見てみましょう。1室6万円の部屋が6室のアパートの場合、
満室の場合、36万円の収入になりますが、2室が空いている場合は、
6万円×4室で24万円しか家賃が入らないことになります。
なんと33%減になります。これはとても大きいダメージになります。
部屋数に対して、入居している部屋の割合を、入居率と言います。
入居率が高ければ高いほど家賃収入アップが望めます。
逆に、空き室率が高ければ、家賃収入アップは望めません。
しかし、アパートを経営している場合、転居される方が出るのは致し方ありません。
退去された方の次に、どれだけ早く次の入居者が見つかるかが大きなポイントです。
転居されるには、転勤や結婚などの個人的な理由の他に、アパートが立地している環境などが原因ということもあります。駅から遠いなどの物件の場合、空き室が出ても、なかなか次の入居者が見つからないことが多いです。
入居者が欲しいために、家賃を下げることもありますが、これは家賃収入アップに
逆行してしまいますから、できたら避けたいところです。
また、築年数の経過とともに、アパートの設備の老朽化も考えられます。
入居率を上げるためには、設備の最新化を図る必要があります。
今や、インターネット環境は当たり前、BS、CS放送設備、オートロックなどのリクエストも多いです。
これらの設備の更新には、費用が掛かりますが、
入居率アップのためには大切な必要経費と言えるでしょう。
いかに家賃収入アップを実現するか
繰り返しになりますが、不動産投資の成否を握るのは、家賃収入でした。
家賃収入増を図ることが大切だと何度も申し上げてきました。
家賃収入アップのためとはいえ、家賃を上げることは、正しいことではありません。
バブル期なら、家賃もどんどん上がっていきましたが、今はそんな時代ではありません。
家賃を上げれば、退去する人が出たり、新しい入居者が
なかなか見つからないなどの原因になりますから、気を付ける必要があります。
では、どうすればいいのでしょうか?
家賃を上げないで、家賃収入増を図るためには、入居率を上げること、
空き室率を下げることが近道です。
近道ですと書きましたが、実は、それほど簡単なことではありません。
今入居している人が、「このアパートは居心地がいい」と思い、新しく入るかもしれない見込み入居者が、「このアパートに住んでみたい」と思わせる魅力が欲しいです。
どれだけトレンディな間取りか、どれだけ居心地のいい最新設備が備わっているか、周辺環境などがよく便利かという点に、注目されます。
今や、アパートを探すのも、ネットでまず情報を検索してからという方が多いですから、魅力的な間取りの写真がアップされていることが大切です。
ネット検索で気に入ったものを見つけてから、業者に連絡して実物を見に行くというパターンが多いので、どれだけ魅力的な募集広告を出せるかがキーです。
それによって、入居率アップを図れ、ひいては家賃収入増につながります。
家賃には値下げ圧力が常に発生する!どうやって防ぐ?
不動産投資を成功に導けるかどうかは、家賃収入アップがカギということは、
しつこく申し上げてきました。
また、そのための方策についても、ご説明しました。
ところが、家賃には、つねに下落リスクがあります。
それは、ある程度致し方ないこと、避けられないことなので、それをいかに防ぐかが大切です。
家賃を下げる要因にはどんなものがあるでしょう?
立地周辺環境
アパートが立地している場所や周辺環境は、家賃を決める際の大きなファクターになります。
大学が近くにあるとか、都心に出るのに便利な路線の徒歩圏内であることは、アパートのニーズを高めます。また、都会の場合、複数の路線が近くを走っているなら、どの線も使うことができるので、とても便利です。
また、駅から徒歩圏内というのも大きいです。郊外に出ると、最寄り駅からバスに
乗る必要がある物件もありますが、利便性という意味ではずいぶん見劣りがします。
一方、コンビニ、スーパーなどの商業施設や、郵便局、銀行、図書館や
学校などとどれぐらい離れているかも問題です。
アパートの間取りと周辺の施設を考える場合、単身者用のワンルームや1LDKなどなら、コンビニが近いことが理想です。一方、ファミリー用の2LDKなどでは、スーパーや幼稚園、学校が近いと人気が出ます。
間取りや設備
単身者用の間取りがおすすめです。
単身者は、流動性が高いため、一人の人が退去されても、
立地等がよければ、すぐ入居者が見つかります。
東京都の場合を見ても、単身世帯が増える傾向にあるうえに、
単身者の場合は、賃貸を利用する人が多いですから、ワンルーム、1K、1LDKなどがいいでしょう。
単身者に限らず、設備の最新化は最低条件です。
老朽化した設備や古びた外観では、どうしても次から次に入居者を見つけることは難しいです。
建物管理
アパートを見ていると、管理が行き届いているアパートもあれば、全然管理が
行き届いていなくてごみ置き場はゴミだらけ、駐車場周辺は草ボーボーというアパートもあります。
管理が行き届いていないアパートなら、住んでいる人も不快ですし、新たな入居者もなかなか見つからないでしょう。たとえ、費用がかかっても、管理会社に一括管理を任せた方が、アパートの家賃をキープすることに役立つでしょう。
家賃滞納などの入居者リスクを防ぐには?
アパートを取得してアパートのオーナー(大家)になった場合、家賃の取り立てからメンテナンスまですべてを自分でするか、管理会社に管理その他を任せるかを選びます。
昔は、入居者が大家に家賃を毎月持って行った時代もありましたが、今ではそんなところは少ないです。なるべく、入居者と個人的関係を持たないことが、トラブル防止のためにもベターです。
トラブルの一つが、入居者の家賃滞納です。自分で管理している場合は、自分自身で、入居者から家賃を取り立てなければなりません。今の入居者は、どの時間帯に部屋にいて、どの時間帯に出かけているかもわからないから大変です。
一方、管理会社に任せておけば、そういうトラブルにもすべて管理会社が対応してくれます。たしかに、管理会社には、管理料を家賃収入の何%かを支払わなければなりません。家賃収入がその分減りますが、手間やトラブルを考えると、却って安くつくと言えるでしょう。
実際、入居時の入居者のチェックや基準に達していない人を断ることなど、一切大家はタッチしないで済みます。日常のクレーム対応も、管理会社が行ってくれるので助かります。
管理会社を使うメリットとデメリットをはかりにかけて、判断されるといいでしょう。
管理会社に任せることによるメリットには、
• トラブル防止
• 入居者募集
• 日常的なメンテナンスとリフォーム
トラブル防止については先ほど書いた通りです。
入居者募集についても、専用のサイトで募集をかけたり、
入居者をチェックするなど、専業でないものにはできない
メリットがいっぱいあります。
また、日常的な清掃業務の他、リフォームの提案などによって、
入居者の減少を事前に防ぐ手当てができます。
管理会社が、オーナーと入居者の間にいることは、
オーナーだけでなく、入居者にとっても快適だと言えるでしょう。
もう一歩踏み込んで、管理会社に一括借り上げ(サブリース)する方法もあります。
この場合、アパート全体をサブリース会社に貸し、サブリース会社が入居者に
貸すというシステムです。
オーナーは、サブリース会社に貸すことによって、入居率や家賃滞納に関わらず、
一定の金額が入手できます。手数料は差し引かれますが、サブリース会社の活用は、
現在の主流と言えます。考慮をおすすめします。
まとめ
不動産投資を成功させられるか失敗に終わるかは、どれぐらいの家賃を確実に
手に入れることができるかにかかっています。
家賃収入アップをはかり、下方圧力を避ける方法をご説明しました。
ぜひ、参考にしてください。